令和8年7月21日(火)、ウインクあいち907会議室において、研究部主催の研修会を開催しました。テーマは「取引相場のない株式の評価と『合理的な理由』の存否について」、講師は竹本守邦先生(竹本守邦税理士事務所所長)です。竹本先生は元名古屋学院大学大学院客員教授(租税法担当)で、現在は日本税法学会会員(中部地区研究会研究委員)として、租税判例の評釈論文を数多く発表されています。当日は30名を超える会員が集まり、竹本先生の教え子も多く参加しました。
研究部は今年度、財産評価基本通達総則6項の法令化をテーマに論文の執筆を進めています。6項は課税庁の裁量で発動される一方、発動要件が法令に置かれていないため、納税者にも我々税理士にも予測が立てにくい。この問題をどう立法で解くかが研究部の関心です。今回の研修は、まさにその中心論点に正面から重なるものでした。本テーマは、竹本先生が日本税法学会の大会シンポジウムで基調報告として取り上げられるものでもあります。
研修では、令和4年最判が示した「合理的な理由」の射程を確認した上で、その後の取引相場のない株式に関する3つの事案(仙台薬局事件、松本株特外し事件、比準要素数1の会社逃れ事件)を検討していただき、評価通達の法定化にまで踏み込んだ提言もいただきました。
竹本先生の問題提起と具体的な提言は、納税者の予測可能性を確保することに検討の主軸を置きたい研究部としては、大変参考になるものでした。また、実務家としての今後の相続対策は、被相続人が比較的若いうちに早めに着手し、少額ずつ長い年月をかけて実行していくことが求められるという結びの一言も、印象に残るものでした。
研修後は、伊太利食房ZenZeroゼンゼロ名駅店に会場を移して懇親会を開催しました。竹本先生の教え子でもある東支部の尾崎佑樹会員が素晴らしい乾杯の音頭を取り、会は和やかに始まりました。
20名を超える会員が集まり、研究部員でない方や新入会員にも多くご参加いただきました。研修テーマの話題も交えながら、部の枠を越えて懇親を深めることができました。竹本先生からは、今後の研究の示唆となるアドバイスもいただきました。
竹本先生、貴重なお話をありがとうございました。研究部では、今回の研修で得た視点を論文の検討にも活かしていきます。
研究副部長 加藤舜















