去る、10月4日日曜日、13:30の開始時刻から遅れること20分、名古屋青年ディベート大会が開催されました。
なぜ開始時刻が遅れたかと言うと…
2020年、世界中で猛威を振るったCOVID−19。名青税も例外ではなく、感染拡大予防のため、初のリモート開催となったからです。
20分も遅れたと見るか、20分しか遅れなかったと見るか。
審査員の先生方や観戦者の皆さんはこの20分をどう感じたかは分かりませんが、リモート接続、音響関係の調整を行っていた当人達はアクセク、ドキドキしていたことでしょう。当日まで奮闘してきた名城大学、判例等研究委員会の面々は20分の遅れで開会宣言できたことにホッと胸をなでおろしました。
例年通り、開会宣言、宣誓、名城大学3年生による判例紹介。判例紹介は、例年、流行を取り入れたコント形式であったので、今年は半沢直樹あたりのパロディーで来るのか⁉︎と予想していたのですが、それは見事にハズれ、真面目なパワーポイントでの解説でした。
しかしこのパワポを使った説明、例年より事例がよく分かったと意外にも(笑)好評でした。
いよいよここからディベートへ。先攻後攻を決めるべく、いざじゃんけん!
ジャンケンの音頭を名城大学が…「最初はグー、ジャンケン…」
名青税は最初からパーを出すと決めていたので勢いよく手を広げパーを出した!
名城大学はグーのまま、名青税勝った!
…と思いきや⁉︎
まさかのリモート時差により名城大学がじゃんけんをストップ‼︎
「もうちょっとゆっくりのペースで行きます!」と名城大学生。
仕切り直しでゆっくり目の音頭で再度ジャンケン。
結局は名青税の勝利。
今回の判例は課税庁側が勝訴している判例で、立論作成の段階でも課税庁側が有利と考えていた名青税はジャンケンで勝ったら先攻(納税者側)を選ぶことを決めていました。
先攻を選んだ理由は、課税庁側の手の内を先に見せたくなかったことと、相手側の課税庁側の思考を先に見たかったためです。
ディベートでの勝ちに拘った名青税の作戦でした。
…大人気ない…
いえいえ、大人気ないのではなく、名城大学への敬意です。手加減などできません。
例年、名城大学は名青税とのディベート大会後に大学対抗のディベート大会を控えています。その前哨戦でもある名古屋青年ディベート大会を糧に、名城大学にもパワーアップしてもらわなければならないからです。
本大会後には感想戦も用意されています。
そこでの意見交換において、我々の考えていたことを話し、学生さんの理解を深めてもらいます。また逆に、学生さんからの意見をもらうことにより我も理解を深められます。更に、専門家や学者としての意見や考え方もこれらに加味されます。
このような機会は実務ではありません。でも、これらの経験は実務で活かせます。
この振り返りがあるからこそ、ディベートでは手加減、忖度などなく戦えるのです。
かくかくしかじか
音響の加減で相手の主張が聞き取れず、ディベートの内容が噛み合わない部分もありましたが、なんとか無事に大会は閉幕しました。
内容の詳細はここではお話しできませんが、当初、判例の内容は意外とスッキリしているのではないかと思っていましたが、実は濃ゆ〜い判例でした。
ぜひ判決本文を、事実関係に注力しながら読んでみてもらいたいです。
時間がない中で判例の研究を進めながら、リモート開催に向けたルールや運営方法を考えながらで例年よりハードなスケジュールではありましたが、リモートでの開催はこれからの名青税の活動においても新たな選択肢となりそうです。